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コラム / WordPress

WordPressの引っ越し・サーバー移転を自社で行う手順

2026年11月1日 公開 / 2026年7月2日 更新

「今のサーバーが遅い」「料金プランを見直したい」「制作会社に任せていたサイトを自社で管理したい」――こうした理由から、WordPressサイトを別のサーバーへ引っ越し(移転)したいと考える中小企業や店舗の経営者・担当者は少なくありません。WordPressのサーバー移転は、専門業者に頼むと数万円から十数万円かかることもありますが、手順を正しく理解すれば自社でも対応できます。この記事では、豊橋・東三河でホームページ制作を手がけるロジカルデザインが、WordPressの引っ越し・サーバー移転を自社で行うための具体的な手順、必要な準備、費用感、つまずきやすい注意点を、初心者の方にもわかるように丁寧に解説します。

WordPressのサーバー移転とは何か

WordPressは「プログラム本体のファイル」と「データベース」という2つの要素で成り立っています。サーバー移転とは、この両方を現在のサーバー(移転元)から新しいサーバー(移転先)へそっくりそのまま移し、新しい環境でも同じようにサイトが表示・動作するようにする作業のことです。単にファイルをコピーするだけでは動かないため、データベースの移行とサイトURLの調整がポイントになります。

移転には大きく分けて2つの方法があります。1つはプラグインを使う方法、もう1つは手動で移行する方法です。初めての方や技術に不安がある方にはプラグインを使う方法をおすすめしますが、サイトの容量が大きい場合やプラグインがうまく動かない場合は手動移行が必要になります。本記事では両方の考え方を押さえつつ、安全に進めるための流れを紹介します。

なぜサーバー移転が必要になるのか

  • サイトの表示速度が遅く、より高速なサーバーへ乗り換えたい
  • 現在のレンタルサーバーの料金が高く、コストを下げたい
  • アクセス増加に対してサーバーのスペックが足りなくなった
  • 制作会社が管理していたサーバーから、自社管理の環境へ移したい
  • 独自ドメインのメールやSSLなど、運用環境をまとめて見直したい

移転前に必ず準備しておくこと

移転作業を始める前の準備が、成功と失敗を分ける最も重要な部分です。準備を怠ると、サイトが表示されなくなったりデータが消えたりするリスクがあります。以下のチェックリストを必ず確認してください。

事前準備チェックリスト

  • 移転先サーバーの契約と初期設定:エックスサーバー、ConoHa WING、ロリポップなど、移転先のサーバーを契約しておきます。
  • 完全なバックアップの取得:移転元のWordPressファイル一式とデータベースの両方を、必ずローカル(自分のパソコン)に保存しておきます。
  • WordPress・プラグイン・テーマの更新:移転前に最新版へ更新しておくと、移転後のトラブルが減ります。
  • FTP情報の確認:移転元・移転先それぞれのFTPアカウント(ホスト名・ユーザー名・パスワード)を控えておきます。
  • データベース情報の確認:データベース名・ユーザー名・パスワード・ホスト名を把握しておきます。
  • ドメインの管理画面へのログイン情報:最後にDNS(ネームサーバー)を切り替えるため、ドメイン管理会社の情報も必要です。

特にバックアップは「二重に取る」くらいの慎重さが必要です。万が一移転に失敗しても、バックアップさえ残っていれば元の状態に戻せます。バックアップなしで作業を始めるのは絶対に避けてください。

プラグインを使った移転手順

技術に自信がない方や、できるだけ手間を減らしたい方には、移行用プラグインを使う方法が現実的です。代表的なプラグインに「All-in-One WP Migration」や「Duplicator」があります。ここでは「All-in-One WP Migration」を例に、基本的な流れを説明します。

具体的な手順

  1. 移転元のWordPress管理画面でプラグインをインストール・有効化する。
  2. 「エクスポート」機能を使い、サイト全体を1つのファイルとしてダウンロードする。このファイルにはファイルもデータベースも含まれます。
  3. 移転先サーバーに新しくWordPressをインストールする。多くのレンタルサーバーは数クリックでWordPressを設置できる「簡単インストール」機能を備えています。
  4. 移転先のWordPressにも同じプラグインをインストール・有効化する。
  5. 「インポート」機能で、先ほどダウンロードしたファイルを読み込む。
  6. インポートが完了したら、管理画面に再ログインして表示を確認する。

この方法のメリットは、URLの置き換えなど面倒な作業をプラグインが自動で行ってくれる点です。一方で、無料版にはアップロードできるファイルサイズに上限(多くの場合数百MB程度)があり、画像が多い大規模サイトでは上限に引っかかることがあります。その場合は有料版を購入するか、後述する手動移行を検討します。

手動で移転する手順

プラグインが使えない場合や、より確実にコントロールしたい場合は手動移行を行います。手順は多いですが、仕組みを理解すれば難しくありません。大きく「ファイルの移行」と「データベースの移行」の2段階に分かれます。

ステップ1:ファイルの移行

  • FTPソフト(FileZillaなど)で移転元サーバーに接続し、WordPressのファイル一式(wp-content、wp-admin、wp-includes、wp-config.phpなど)をすべてダウンロードします。
  • ダウンロードしたファイルを、移転先サーバーの公開ディレクトリへアップロードします。

ステップ2:データベースの移行

  • 移転元の管理画面(phpMyAdminなど)からデータベースをエクスポートし、SQLファイルとして保存します。
  • 移転先サーバーで新しいデータベースを作成します。
  • 移転先のphpMyAdminで、保存したSQLファイルをインポートします。

ステップ3:wp-config.phpの書き換え

移転先では新しいデータベースを使うため、設定ファイル「wp-config.php」のデータベース名・ユーザー名・パスワード・ホスト名を、移転先の情報に書き換えます。ここが間違っているとサイトは「データベース接続確立エラー」となって表示されません。

ステップ4:URLの置き換え

WordPressはデータベース内にサイトURLを保存しています。ドメインが変わる場合は、データベース内のURLを新しいものに置き換える必要があります。「Search Replace DB」というツールを使うと、シリアライズされたデータも壊さずに一括置換できます。同じドメインのままサーバーだけ変える場合は、この作業は基本的に不要です。

DNS(ネームサーバー)の切り替えと最終確認

ファイルとデータベースの移行が終わったら、最後にドメインの向き先を移転先サーバーへ変更します。これを「ネームサーバーの切り替え」または「DNSの変更」と呼びます。ドメイン管理会社の管理画面で、移転先サーバーが指定するネームサーバーの値に書き換えます。

DNSの変更は世界中に反映されるまで時間がかかります。これをDNS浸透(伝播)と呼び、数時間から長い場合は48時間ほどかかることがあります。この間は、人によって新しいサーバー、人によって古いサーバーが表示される状態になります。そのため、切り替え直後はどちらのサーバーでも同じ内容が表示されるよう、移転元のサイトはすぐに削除せず、しばらく残しておくのが安全です。

切り替え後に確認すべき項目

  • トップページだけでなく、下層ページや投稿ページも正しく表示されるか
  • 画像が表示されているか(リンク切れになっていないか)
  • お問い合わせフォームから実際にメールが届くか
  • 管理画面に正常にログインできるか
  • SSL(https)が有効になっており、鍵マークが表示されるか
  • パーマリンク(URL構造)を再設定し、404エラーが出ないか

費用感とよくある失敗・注意点

自社で移転する場合の直接的な費用は、基本的に移転先サーバーの利用料金のみです。レンタルサーバーは月額数百円から千数百円程度が一般的で、初期費用が無料のサービスも増えています。一方、専門業者に依頼した場合は、サイト規模にもよりますが3万円から15万円程度が相場です。自社対応は費用を抑えられますが、その分の時間と、失敗時のリスクを自分で負うことになります。

費用の比較イメージ

項目 自社で移転 業者に依頼
サーバー料金 月額数百〜千数百円 月額数百〜千数百円
移転作業費 0円(自分の工数) 3万〜15万円程度
所要時間の目安 半日〜数日 数日〜2週間
失敗時の対応 自己解決が必要 業者が保証

つまずきやすい注意点

  • バックアップを取らずに作業する:最も危険な失敗です。必ず事前に二重バックアップを取りましょう。
  • DNS切り替え直後に移転元を削除する:浸透が完了する前に消すと、一部のユーザーにサイトが表示されなくなります。
  • SSL証明書の設定漏れ:移転先で改めてSSLを設定しないと「保護されていない通信」と表示され、信頼性が下がります。
  • メール設定の引き継ぎ忘れ:独自ドメインのメールを使っている場合、サーバー移転でメールが受信できなくなることがあります。事前にメールの移行方法を確認してください。
  • PHPバージョンの違い:移転先のPHPバージョンが古すぎたり新しすぎたりすると、テーマやプラグインが正しく動かない場合があります。
  • パーマリンクの再設定漏れ:移転後に投稿ページが404になる場合は、管理画面の「設定→パーマリンク」を開いて保存し直すと直ることが多いです。

こうした注意点を一つずつ確実に押さえれば、自社でのサーバー移転は決して不可能ではありません。むしろ、自社のサイトの構造を理解する良い機会にもなります。

同じドメインで移転する場合と新ドメインで移転する場合

サーバー移転には「ドメインはそのままでサーバーだけ変える」ケースと、「ドメインも変える(あるいは独立させる)」ケースがあります。両者では作業の難易度が大きく異なります。

同じドメインのまま移転する場合

URLが変わらないため、データベース内のURL置換が不要で、作業はシンプルです。ファイルとデータベースを移し、wp-config.phpを書き換え、最後にDNSを切り替えるだけで完了します。多くの中小企業のサイト移転はこのパターンに該当します。

ドメインも変更する場合

新しいドメインに合わせて、データベース内のすべてのURLを置換する必要があります。さらに、旧ドメインから新ドメインへ301リダイレクトを設定しないと、検索エンジンの評価が引き継がれず、これまで積み上げたSEOの成果が失われてしまいます。リダイレクト設定は「.htaccess」ファイルで行うのが一般的です。ドメイン変更を伴う移転は影響範囲が広いため、不安な場合は専門家に相談することをおすすめします。

まとめ

WordPressのサーバー移転は、「準備(バックアップ)→ファイルとデータベースの移行→設定の書き換え→DNS切り替え→最終確認」という流れを守れば、自社でも十分に実行できます。最大のポイントは、作業前に必ず完全なバックアップを取り、DNS浸透が完了するまで移転元を残しておくことです。費用を抑えつつ自社で対応するか、確実性を重視して業者に任せるかは、サイトの規模や担当者のスキルに応じて判断するとよいでしょう。

ロジカルデザインの現場から

サーバー移転を自社でやってみたら途中で止まってしまった、という声を東三河の事業者から聞くことがあります。データベースやドメインの切り替えは手順を一つ飛ばすだけで表示が乱れます。ロジカルデザインでは移転作業もお手伝いしていますが、事前にバックアップと移行後の確認項目を整理しておくだけで失敗はぐっと減ります。自力で進める場合も、詰まったところだけ相談する形で構いません。無理のない範囲で進めましょう。

— 株式会社ロジカルデザイン 代表 垣内 博明

「自社でやってみたいが不安がある」「移転の見積もりだけ知りたい」「移転後の表示崩れを直してほしい」――そんなときは、豊橋・東三河でホームページ制作・運用を支援するロジカルデザインにお気軽にご相談ください。サーバー移転の代行から移転後の保守まで、御社の状況に合わせてご提案します。無料相談・お見積もりはいつでも承っております。

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